道も街もガランとして
今朝、いつもの通勤路から急に車がいなくなった。道沿いの会社の門は、閉まっていて人気もない。道も街もなんだかガランとしている。
ぼくは夏休みというものが無い仕事に就いているので、いつもこの時期には街が静かになる魅力を感じる。
トラックや自家用車が走っていない道というものは、とても広々として、いつもは聞こえないセミの声が大きくなる。
車一台停まっていない駐車場を太陽がジリジリ焼いて、ゆらゆらと陽炎がゆれている。
そんな平和な街にメラメラとある野望が燃えているのを誰も知らない。フフフ。
今度、町の企業同士でソフトボール大会が開かれることになっており、我が職場もエントリー。不肖私、監督に就任することとなったのである。
よって、本日は夏休み中の中学校の校庭で練習である。自分のチームの戦力を把握すべく、実戦形式の練習試合である。昨年は一回戦敗退であった。その無念を晴らしとにかく一回戦突破、これが当面の目標である。
さて、練習試合を見てみた。
どうも我がチームはボカスカかっ飛ばすツワモノぞろいではあるが、からきし守備がダメであることがわかった。ボテボテのゴロをトンネルする。なんとか取ったはいいが大暴投、送球エラー。フライが上がればバンザイだ。おまけにピッチャーは四球を連発。
聞けば昨年の試合では、大量得点大量失点で、スコアボードは2桁得点のオンパレード。試合時間が長い長い。そりゃそうだ。こっちは得点力もあるがそれ以上に失点力も強力なのだから。
よって、我がチームの戦闘方針をこう定めた。
ゴロを取っても一塁には投げない。どうせ暴投するから。
アウトはひたすら二塁でとる。そこしかアウトは取れないから。
フライはワンバウンドで取る。どうせ取れずに後ろにそらすから。
外野にボールが飛んだら一点覚悟。どのみちこっちもすぐ取り返すから。
試合は来月はじめである。それまでにこの方針をチームに徹底し、妙な色気をだして自滅することがないようにするのが当面の監督の仕事である。
世は盆である。高校野球も始まった。わが恐竜軍もヒタヒタと巨人軍に迫っている。しばらくの間、静かな街の一角はひたすら野球の話題で熱くなっていくのであった。
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