突然
2週間ほど前、ある知人と会う約束をした。
久しぶりですからゆっくり話がしたいですね。そんな声が聞こえた。
そして約束の日、今日。約束の時間は午後2時。
知人の会社からの連絡を受け、ぼくは指定された場所に行った。午後1時半。
彼は眠っていた。棺の中で。
突然の死だった。本人も気がつかないまま天国に行ってしまったような。
人間ドッグでも異常は指摘されていなかったということだった。しかし体内の時限爆弾は突然爆発し動脈壁を破壊した。あっという間の出来事だったそうだ。
皆あっけにとられてなにがなんだか判らないという状況の中、葬祭は淡々と進んだ。
ホールに響く賛美歌と神父の声が穏やかだった。
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