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誰も守ってくれない

昨日は月初めの1日だったので映画館が(どこもですか?)安かった。で、2本見た。一本目が『ゲバラ』そして二本目は『誰も守ってくれない』

今、後悔しているのは、どちらも明るい雰囲気の映画ではなかったこと。かといってボロボロ涙が出てスッキリするわけでもなかったこと。それが連続したのでやや気持ちが萎えたことも事実。

といって、どちらも悪い映画ではなかったので満足はしている。

さて、この映画。『母べぇ』で吉永さんの娘を演じた志田未来ちゃんが主演している。15歳の勝気でけなげな役を等身大に演じている。その娘(沙織)を保護して守る刑事役が佐藤浩市で、なにかわけありな設定となっている。その設定の意味するところがこの映画の主題に絡む。

この映画のテーマだが、昨今の社会状況の中ではタイムリーなものだ。ぼくも常々、凶悪犯の家族について考えることがあった。もしも自分の息子が犯罪でも犯したら、ぼくはどう立ち回るのがよいのだろうか、とか、マスコミからの容赦ない追求にどうやって耐えていくのだろうか、などと。

映画では、犯人(ここでは一家の長男)が逮捕され、家の周りが騒然としている中、速やかに警察が家族を保護し、裁判所は家族が戸惑っている最中に出張してきて離婚調停までしてしまう様が映画前半で描かれるが、本当にありそうで、笑ってなどいられない。

そうか、残された家族は犯人と家族であったという痕跡を消していくために、そんな行動を起こす必要があるのか。

映画は娘沙織が直面していく悲劇を追っていく。これでもか、という展開のテンポはいい。登場人物が多いのだが役割が淡白なので、もう少し濃い役割(というか、えっ?という驚きのある)人がいてもよかったような感じ。うーん、そういうのが一人だけいたかな。彼はもっと「悪」でもよかった。十分悪いか。

終盤、彼女はこれからどうなっていくのだろうかと、見るものが漠然とした不安の中でオロオロしている中、映画は終わっていく。決してハッピイエンドではない。その不安感はまさしく自分が彼女と同じ立場になったとき、その事実とどう向き合えばよいのかという不安でもある。

この残像は結構自分の中に残る。さあ、どう消化しましょうか。

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コメント

今、ペンはインターネットとなって一部で暴走しているかもしれません。
いままでのペンは筆者が責任をもっていた。しかし、一部のインターネットは匿名性をあえて武器にしている。そこに精神のゆがみを感じることもあります。

投稿: mIKE | 2009.02.03 12:54

 まだ見ていないので、何とも言えませんが、ペンは剣よりも強って事なのかと思います。ここ最近加害者の親とかがマスコミに出て来る、見つかる前の犯人がインタビューに答えている、何か変。

 泥棒は物しか持って行かないけど、火事は全てを奪って行くと言った人が居たけど、剣は人を殺すけどペンは精神まで殺してしまうような気がします。

投稿: ライダー | 2009.02.03 01:05

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