Qちゃん
ファインダー越しにもQちゃんには何かが起きているように見えた。全身蒼白といえるほど。それくらいQちゃんは青ざめて見えた。
沿道のすべての人達がQちゃんを応援していた。
ぼくは中間地点でQちゃんを待っていた。ラジオを聞きながら通過予定30分前からスタンバイした。しかし、すでにQちゃんは遅れていた。
先導車とともに先頭集団がおよそ20人くらい駆け抜けていった。それからしばらく待った。誰もがみな待った。
やがて第二中継車とともに声援が響いた。
いつものQちゃんとはまったく違って見えた。スピードが無くあきらかにおかしかった。貧血でもおこしているんじゃないかと思いながら、何回かシャッターを切り、後ろ姿に頑張れと声をかけた。
レース前の記者会見で「玉手箱をあける前のようにウキウキしている」という名言を聞かせてくれた。なんて前向きで強い人なのだろうと思った。北京への道は消えてしまったけれど、またぼくたちにQちゃん、高橋尚子選手の言葉を聞かせてほしい。
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