自分史
ぼくもある一定の年齢になったので、『キャリアプランセミナー』というものを受けることになった。
キャリアプランセミナーというのは、そろそろ定年の声が遠く聞こえるようになってきた世代の人間に対し、
「人生80年もあるし、いずれ会社を辞めて第二の人生を歩む前に、よーく考えておかなければいけないことはたくさんあるのだから、あんたはまだ10年も先のことだけど、そろそろここいらで、先々どういったことをしておかなきゃいけないのか、準備のひとつでも始めたらどうだ、教えてやるから」
というようなセミナーではないかと、勝手に解釈しているのだがどうだろう。
セミナーを受けるにあたり、これやっといてね、という感じで書類が送られてきた。
その中に、さりげなく一枚の用紙が入っており、見れば『自分史』。
生まれてからこれまでのささやかな人生で、これは!と思うような重要な出来事を抜書きして、そのとき学んだ知識・技能、仕事上の業績を列挙し、あわせてその時々に身につけたり発揮した持ち味・特徴を書きこむようになっている。
なかなかの難敵であった。
が、しかし。
意外に面白いことでもあった。
およそ50年、人間やっているわけなのだが、普段、昔のことなど意識して思いだそうとする機会などめったにない。もちろん、穴に入りたいくらい恥ずかしかったりしたことなど、突然思い出したりして、ほんとに穴を探したりもするけど、そういうのとは別だ。
昔の手帳や資料、パソコンの中に仕舞ってある記録なんかを探りつつ、あの頃はこんなこと考えていたっけなあ、とか、新しい仲間との出会いとかを思い出しつつ、ひとつずつ書いていったら、結構書けた。
これがセミナーでどう使われるのかよく判らないところもあるが、出来上がった自分史を眺めてみたら、ここまでの流れが意味を持っているようで、そうでないようで。
必然の流れがあるようにも思えてくるから不思議だ。
ぼくはこれからどこへ行くのか。人生の折り返し点をちょっと過ぎてはいますが、まだまだ考える余裕なし。
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