恩師を囲んで同窓会
▼大学時代の恩師を囲んでの同窓会があった。卒論を書いたときの指導教授である。今その先生はカナダに住んでおり、時々日本にやってくる機会をとらえての開催。ぼくも20数年振りくらいで先生と会うことができた。
▼同じ学び舎で指導を受けた先輩諸氏ばかりの中で、ぼくはまだ若手のうちである。先生はすでに80歳を超え、それでも眼光するどく、ぼくがおよそ30年前に指導を受けたときの印象と少しも変わっていなかった。
▼あの頃のことはここになかなか書けないが、実に中味のぎっしり詰まったものだった。卒論ひとつ書くのにホントに苦労した。あの頃の苦労を思うと、今の苦労はなんてことはない。当時は若さに任せて不眠不休もいとわなかったし、それを前提にしての研究生活だった。
▼雑誌会というのがあって、ぼく達学生が一夜漬けで勉強した内容を先輩の前で発表する。そうするとまってましたとばかりにコテンパンにやられた。たいていの人間は悔しくて泣き出す始末だった。そういう毎日を暮らしていたから、思い出も強烈なのだ。
▼ぼくはいまでもあの頃のことを思い出す。そうとう厳しくやられたから、今多少辛くてもやっていられるような気がする。そんな話を先生にしたら、先生は喜んでいた。当時助手だったぼくの直接の指導教官も、某大学の教授を定年され今は地方でゆっくり暮らしておられる。みな元気で、ぼくも元気をもらった。
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