「とべたら本こ」のテーマソング
▼1972年頃。NHKで少年ドラマシリーズという番組があった。「タイムトラベラー」とか「暁はただ銀色」、「ぼくがぼくであること」とか、子供が主人公になった連続ドラマシリーズで、ぼくは良く観ていた。75年くらいまで続いていたと思う。毎週土曜日の夕方6時くらいから30分の枠で放送されていた。その中のひとつに「とべたら本こ」というドラマがあった。
▼「とべたら本こ」というのは、ゴム跳び遊びで子供達が使う言葉。ゴム跳びは、だんだん高さをあげていって最後まで飛べた人が勝ちという遊び(今はもう、この遊びをやっている子供を見なくなって久しい)。ある高さをクリアして次の高さまでハードルをあげたとき、「とべたら本こだよ!」といって跳ぶのだ。つまり、飛べたら本番とみなしてハードルクリア。飛べなかったら練習とみなしてもう一回勝負できる。
▼ぼくもホントに小さい頃ゴム跳びをやっていたし、跳ぶときに「とべたらほーんこっ!」といって跳んでた記憶がある。みなさんはいかがですか?さて、このドラマはゴムとびの話ではない。ある少年が家を出て自分探しにでかける、といったような話だったと思う。そのストーリーはまったく覚えていない。ところが、その主題歌だけはやたら今でも覚えている。
▼なぜかというと、ギター一本の伴奏で唄われる歌なのだが、とても印象的で、ぼくはそのギター演奏を必死になってコピーしたからだ。三つ子の魂百までといいますが、今でもその演奏ができます。でも、ビデオなんて当時はなかったし、NHKのアーカイブスにもそのドラマは無いみたいだし、いったい誰が唄っていたのか、まったく判らなかったのだ。
▼ところが、世の中変わった。インターネットの時代というのはすごい。ぼくと同じようにあの歌を覚えている人がいて、いろいろ検索していったら歌手がわかった。そしてついにCDを見つけた。それが、これ。金延幸子の「Fork in the Road」

▼このCDの一曲目に「とべたら本こ」が入っているのですね。CDを手にしたぼくは、期待に震えつつ曲をかけました。ギターの伴奏が始まりました。これだ。ぼくの記憶の琴線が共鳴します。ちょっとアレンジが違うな、と思うところもありましたが、あの当時必死になって演奏をコピーしていたころの感覚が思い起こされました。でもほとんど覚えています。34年間ぼくの中で生きていた曲です。34年も前の記憶との再会です。ちょっとした達成感を今味わっているところです。
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コメント
くーぺさん、「巣立つ日まで」というドラマはもうぼくは覚えていないですね。学業が忙しかった(^^;
同じ頃放映されていた「風の又三郎」はかすかに覚えています。
それにしても、同じようなこと思っている人が多いのに驚きます。
投稿: mIKE | 2006.03.21 18:41
mIKEさん、こんにちは! 昨日のコメントに書きましたとおり、私も主題歌が心に残ったNHK少年ドラマシリーズがあったので、今ネット検索をかけてみました。
「巣立つ日まで」
すると、同じように主題歌がすごく心に残っているという方々が多数いることがわかりました。
投稿: くーぺきゃんぱー | 2006.03.20 12:44
くーぺさんは、コマネチのテーマを探してらしたんですね。
なんか記憶の底に沈んでいて時々フッと浮かんでくる曲ってあるんですね。
古豆さん さっそくお邪魔しました。とべたら本こ、見てらしたら聞いたら判ると思いますけど。
投稿: mIKE | 2006.03.19 23:56
なんのCDか気になっておりました。
聞いたら判るかなぁ・・・
瑞牆山界隈のことでmIKEさんの話題が・・
私のところで・・^^
投稿: old-bean | 2006.03.19 21:45
NHKの少年ドラマシリーズ、小学生の頃でしたが、かすかに記憶があります。私も切ない印象的なドラマがひとつあるのですが、また見てみたいです。
ずっと心に残っている曲ってありますよね。インターネットの時代になって、そんなニッチな願いも叶うようになりました。凄いことだなと思います。
投稿: くーぺきゃんぱー | 2006.03.19 19:54