ジンギスカンの思い出
▼ベル食品の通販でジンギスカン用のお肉とタレが届いた。明日食べます(^^)Y

▼ジンギスカンには良い思い出がある。ぼくが20歳のとき。いまから30年も前になる。夏だった。ぼくは仲間と北海道を旅した。まずは山だ。富良野の町、麓郷を抜けて原始が原というところから富良野岳に登り、十勝岳、美瑛岳、美瑛富士、オプタテシケ、と北上し、神が住むという黄金が原からトムラウシ、化雲岳、雲上の楽園といわれる五色沼から、忠別岳、そして大雪山に至るコースを歩いた。でかいキスリングを背負って、誰もいない山をおよそ10日間くらいひたすら歩いた。
▼層雲峡に下山してから、今度はヒッチハイクをして北海道を回った。ぼくと親友二人は、他の仲間と別れ道東に向かった。帯広から釧路へ、稚内から知床を回り、ようやく阿寒湖に到着した。富良野からスタートして、その後何日経っていたか良く判らない。金がないので野宿をしながらの旅だった。阿寒湖では湖畔のキャンプ場にテントを張った。
▼金がほとんどないので、飯もまともに食べられなかった。一日2食くらいに押さえていたような気がする。空きっ腹をかかえてぼくと親友は、もはやなにするともなく、テントの前で座っているだけだった。ほとんど気力も失せていた。ちょうど休日だったのだろう。その日は朝から家族連れがキャンプ場にやってきた。そしてどこのグループもみな、ジュウジュウと焼肉を始めた。
▼いい匂いがキャンプ場のそこかしこから漂ってきた。ぼく達はもう、どうしようもなくなってテントに隠れ、ときどき中から顔を出し、そしてまたひっこんでゴロリと横になるしかなかった。しばらくすると、大体どこもバーベキューが終わり、喧噪が引けた。食後の時間というおもむきだった。そんなとき、ぼくらのテントの真横でやっていた家族の親父みたいな人がやってきた。
▼「いやいやいや、あんたたちどっからきたのさ。よかったら、こっちきて肉食べれぇ」というようなことを言ったと思うけど定かでない。でも、残り物だけど食べていけ、というようなことだったと思う。残り物と言っても、ぼくらには十分すぎるくらいの量の肉と野菜だった。
▼そのときの焼肉が「ジンギスカン」だった。タレは自家製だといっていた。ぼくらはガツガツと本当に飢えた犬みたいに、残り物を食べた。美味かった。ほんとうに美味かった。感激して涙が出るくらいだった。ビールも飲ませてもらった。あの時の親父さん達のやさしさが身に染みた。そしてジンギスカンの味も。
▼それから大人になって北海道に何回かいった。その都度、ぼくはジンギスカンを食べた。でも、あの時のような味はしなかった。ただ、ベル食品のタレ。これが少しあの時のタレの味に近い感じがした。だからぼくは、ジンギスカンといえばベルのタレなのである。この味はぼくの青春の味なのである。
▼さて、明日。このタレでラムとマトンを食べます。それはどんな味でしょうか。楽しみです。
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コメント
HOPEさん、期待通り美味しいジンギスカンでしたね。また、食べましょうね。
投稿: mIKE | 2005.11.20 16:19
本場モンには負けますが、購入したラム肉も持参します。
投稿: HOPE | 2005.11.19 00:09