やった井上康生優勝
▼準決勝、決勝ともに苦戦した。先に優勢をとられてからの一本勝ち。井上康生の柔道が戻ってきた。たのしかった。詳細はあとで。
(ここまで現場から実況)
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▼最後は壮絶な決勝戦だった。優勝を決めた後、井上康生選手の右手は負傷しまったく動かすことができなかった。インタビューでは涙で声がなんども詰まった。
▼今日の井上選手は一回戦から攻めの試合を続けていた。韓国の強豪キム選手も42秒でなすすべもなく畳に背中をつけた。常に前にでる。技を連続させる。強い井上康生そのままだった。二回戦。ドイツのユラック選手。アテネ五輪100キロ級銅メダリストだ。これも内股で軽く一本。まったく攻撃の手を緩めない。
▼三回戦の高橋選手にはてこづったものの優勢勝ち。準決勝は日本の高井選手。先にポイントをとったのは高井。井上康生の足を払い効果。しかし、その後の井上康生の攻めのほうが圧倒的だった。内股、背負い、大外などを連続させ、相手が受けに回ったところをきれいに内股で一本。場内は大歓声。
▼最後の決勝戦。相手はベラルーシのリュバック選手。先に仕掛けたのは井上選手。しかし、つぶされたときに右手を負傷。肩かひじか。場内に沈黙が走る。動けない康生。しばらく主審に待ったをかけるが、遅延行為とみなされ指導。相手に先にポイントが入る。しかし、場内から井上選手への大声援。とくにちびっ子達が康生選手頑張れの声援。その声に後押しされたように責め続ける井上選手。
▼相手をくずし寝技をかけるも右手がきかないためか返される。寝技は3回。決まったかにみえるもすべて逃げられる。時間が進む。攻める井上選手。そしてついに井上選手の小外刈り(だと思ったが後でテレビで観たらやはり内股だった)が決まり一本。まったくもって強い。ちびっ子達も大声援。場内の興奮は絶頂。
▼勝利者インタビューでは、涙で声が詰まる。ここまで一緒に来てくれたオヤジに感謝すると言った井上選手。みていてすがすがしかった。表彰式でも右手が使えず見るものの涙をさそう。アリーナ席では、鈴木桂冶選手、棟田康幸選手、山下康弘、上村春樹、篠原信一、野村忠弘などの日本を代表する人々が見守っていた。
▼いやはや、わが妻かおりさん同様、井上康生選手目当ての奥様達ちびっ子達の多いこと。その誰もが、今日の強い井上選手を見ることが出来、(いやもちろんぼくもだが)大満足している。
▼正月早々ホントに充実した一日。オリンピックで井上選手が負けた後、なにかココロの中に不完全なデキモノのような違和感が育ってしまい、それがいったい何物だったのか判らなかった。負けた悔しさ、燃焼しきれなかった後悔。そんなものに共鳴したデキモノ。たぶんそんなものだったと思う。それが取れました。すっきりと。さて、これでココロおきなく2005年も進めるぞ。単純だけど。そういう気持ちになってしまうのであります。子供たちの叫ぶ「康生選手頑張れ!」の声援がまだ頭の中に響いております。
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